ペダル踏み間違い「7割削減」──ワンペダル運転は「高齢者事故」を救うのか? 日産e-POWERが拓く新時代の可能性とは

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電動車比率50%超の時代、アクセル操作だけで加減速をこなす「ワンペダル運転」が注目を集めている。操作ミスの減少やコスト削減といった利点に加え、運転中の集中力向上も実証。技術進化とユーザー教育次第で、新たな運転常識となる可能性がある。

e-POWER専売化が後押し

日産者を中心に導入されている「e-Pedal(ワンペダル)」システム(画像:群馬日産自動車)
日産者を中心に導入されている「e-Pedal(ワンペダル)」システム(画像:群馬日産自動車)

 近年、電動車の普及により、従来の運転スタイルが変化してきた。象徴的なのが「ワンペダル運転」である。アクセルペダルのみで加速・減速・停止までを制御する方式で、主に日産のe-POWERや電気自動車(EV)に採用されている。

 従来のAT車はアクセルとブレーキの2ペダル操作が基本だったが、ワンペダル運転ではアクセルを離すと回生ブレーキが強く作動し、車種によってはそのまま停止まで持ち込める。ただし、停止保持にはブレーキ操作が必要な場合もある。

 この技術は2017年に登場した2代目日産リーフ(ZE1)で「e-Pedal」として初めて搭載され、国産EVでは先駆的な導入となった。以降、e-POWERシリーズにも展開され、2020年発売の新型ノートではガソリン車が廃止されe-POWER専売に。ワンペダル運転がより日常的な存在となった。

 最大の特徴は、加減速をアクセルだけで制御できる点にある。ブレーキとの踏み替えが減ることで操作が簡素化され、運転時の身体的負担も軽減される。

 だが、この運転スタイルが今後どこまで広がるのか。ワンペダル運転の定着性は、まだ検証の途中にある。

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