ホンダが「大阪」にソフト開発拠点500人体制――なぜ“うめきた”に「第2の心臓部」を置くのか?

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ホンダが大阪・うめきたに開設した新拠点は、約4,000平方メートルの都市型開発環境。将来500人体制へ拡張予定で、関西圏の高度人材を狙う。CASE・SDV化にともなう業界変革を見据え、地方分散による雇用戦略と産業構造の再編を加速させる先進的な布石だ。

首都圏集中に挑む新戦略

ホンダのロゴマーク(画像:AFP=時事)
ホンダのロゴマーク(画像:AFP=時事)

 ホンダは2025年6月26日、4月に開設した新たなソフトウェア開発拠点「ホンダソフトウェアスタジオ大阪」を公開した。新拠点はJR大阪駅のうめきた地区に立地する複合施設「グラングリーン大阪」内にある。オフィスの広さは約4000平方メートル。自動車用ソフトウェアやバッテリー関連の技術者ら約100人がすでに勤務している。

 今後は、首都圏に次ぐ国内第二の規模となる約500人規模へと拡張し、ソフトウェア人材の確保と育成を本格化させる方針だ。

 日本の自動車メーカーにおける開発拠点は、トヨタやスズキなどを除き、多くが首都圏に集中している。省庁との連携や、関係部門との物理的な近接性がその主な理由とされてきた。

 ホンダも長らく、東京、埼玉、栃木といった関東圏に拠点を置いてきた。では、なぜ今回「大阪」が選ばれたのか。

 本稿では、ホンダが新拠点を大阪に設けた背景を探るとともに、企業が地方都市に拠点を広げる動きが、働き手のキャリアや都市構造にどう影響するかを考察する。

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