東京湾アクアライン「渋滞64%減」の実績――日本に13人しかいない「渋滞予報士」をご存じか

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渋滞予報士は、過去3年分のデータ分析と専門知見で1か月先まで精緻に渋滞を予測。AIが注目される一方、2024年時点でわずか13人のプロが安全・快適な交通環境を支えている。

渋滞予測のプロ

渋滞予報士のイメージ。生成AIにて作成。
渋滞予報士のイメージ。生成AIにて作成。

 渋滞予報士という言葉を聞いたことはあるだろうか。NEXCO東日本における渋滞予測に従事する担当者の愛称であり、NEXCO中日本では「高速道路ドライブアドバイザー」、NEXCO西日本では「渋滞予測士」という愛称で知られている。

 各高速道路会社の地域特性を熟知した

「渋滞予測のプロ」

がその役割を担っており、渋滞の予測や渋滞対策の立案・検証などが主な仕事だ。渋滞予報士は過去3年分のデータを基に、渋滞時間のピークや長さを分析し予想。

・曜日
・天候
・高速道路の割引サービスの変化

といった要素も考慮しつつ、より近い状況をシミュレーションできると思われる年を3年分抽出し予測するのである。

 膨大な情報を精査・分析し渋滞予測を立てるため、大型連休などは通常より長い半年以上の期間をかけるという。多くの時間と労力を割かなくても、人工知能(AI)に予測させればよさそうなものだが、渋滞予報士は今の時代に必要なのだろうか。

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