東京湾アクアライン「渋滞64%減」の実績――日本に13人しかいない「渋滞予報士」をご存じか

キーワード :
,
渋滞予報士は、過去3年分のデータ分析と専門知見で1か月先まで精緻に渋滞を予測。AIが注目される一方、2024年時点でわずか13人のプロが安全・快適な交通環境を支えている。

人口解析で数時間先予測実現

AI渋滞予知のしくみ(画像:NEXCO東日本)
AI渋滞予知のしくみ(画像:NEXCO東日本)

 とはいえ、AIが渋滞予測に活用されているのも事実。NEXCO東日本とNTTドコモは「AI渋滞予知」というサービスを一部路線で展開。NTTドコモのAI技術で人口と渋滞の関係性を学習しパターン化した渋滞予知モデルを作成し、当日の人口分布を元に渋滞予知モデルが渋滞を予測する仕組みだ。渋滞予測の精度も高く、人口に着目した予測は数時間先の予測を可能にしている。

 AI渋滞予知では予測される交通情報をドライバーに配信し、交通分散を促して渋滞緩和を狙っている。ちなみに、東京湾アクアラインもAI渋滞予知サービスが提供されている路線だ。NEXCO東日本が2019年に実施したアンケートによれば、アクアライン利用者の

「92.7%」

がAI渋滞予知に大変満足もしくは満足していると回答した。また75.6%の人が、AI渋滞予知閲覧後に利用する時間やルートを変更したと回答しており、行動変容効果があったことがわかる。

 ただ、AI渋滞予知は今のところ約12時間先までの予測に留まっている。1か月以上先の予測が可能な渋滞予報士の経験や知見に基づく予測とうまく棲み分けされているのだ。また渋滞予知モデルの開発にもNEXCO東日本の持つ渋滞実績のデータや交通流に関する技術的知見が利用されており、AIが渋滞予報士を淘汰するとまではいかないようである。

全てのコメントを見る