物流クライシス、やはり「規制緩和」は失敗だった? 倒産328件…疲弊するトラック業界、賃上げもできず! 崩壊寸前のインフラ

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過当競争のツケが現場を蝕む。トラック業界の有効求人倍率は全職種の2倍超、年収は最大60万円低く、倒産件数は年間328件と過去2番目の水準に達した。背景には、小泉政権時代の規制緩和が生んだ収益構造の崩壊がある。

収益崩壊が生む労務破綻

トラック(画像:写真AC)
トラック(画像:写真AC)

 こうした規制緩和は、事業者数の急増を招いた。全日本トラック協会のデータをもとに、その推移を示す。小泉政権による規制緩和が行われた2003年4月以降、事業者数は次のように増加した。

・1990年:4万72者
・2001年:5万6871者
・2002年:5万8146者
・2003年:5万9529者
・2004年:6万1041者
・2007年:6万3122者
・2020年:6万2844者

規制緩和の進行により、業界は過当競争に陥った。荷主は運賃の引き下げを競うようになり、トラック事業者は利益率の低下に苦しんだ。

 実際、規制緩和は業界を荒廃させている。国土交通省関東運輸局が2024年6月に公表した「令和5年度の行政処分等の概要」によれば、行政処分件数は197件だった。2019年の287件よりは減少しているが、依然として高水準にある。違反内容をみると、

・指導監督(349件)
・過労防止(237件)
・点呼(255件)

など、安全管理の基本にかかわる項目が目立つ。さらに、社会保険の未加入・未納付といった「事業の適確な遂行」に関する違反も14件あり、許認可関連違反の8.0%を占めている。零細化と疲弊が、労務管理の破綻を招いている実態が浮き彫りとなった。

 このような状況では、「2024年問題」などの警鐘も、現場の疲弊と違反の常態化を前にして効果を持たないことが明らかだ。こうした構造を生んだ根本原因は、規制緩和によって業界の収益構造が崩壊したことに尽きる。

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