「危険すぎるSUV」 子どもの致死傷率82%増――タイヤ破壊テロを後押し? “巨大化”が生んだ代償を考える

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SUVの歩行者致死リスクは小型車の1.8倍──。新たな研究が、環境団体の過激な行動に思わぬ正当性を与えかねない。拡大を続けるSUV市場に突きつけられた、重く高い現実とは。

過激化する都市型抗議

自動車(画像:Pexels)
自動車(画像:Pexels)

 スポーツタイプ多目的車(SUV)を標的にタイヤの空気を抜く自称・環境保護団体「Tyre Extinguishers(タイヤ・エクスティングウィッシャーズ)」の行為に、正当化の口実を与えかねない研究が報告された。SUVによる交通事故では、子どもの致死傷の確率が80%以上高くなるという内容だ。

 この団体は2022年3月に活動を開始。ニューヨーク、ロンドン、チューリッヒ、アムステルダムなど各国の都市でメンバーが活動している。対象は一貫してSUVのみで、駐車中の車両のタイヤの空気を抜く。

「気候変動、大気汚染、危険な運転者から市民を守る」

という主張のもと、都市部での行動を正当化している。ただし、その手法は公共の安全を脅かす行為として各地で問題視されている。

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