「バス崩壊」は避けられない? 運賃はなぜ値上がったのか? 迫る「2025年の崖」と地方の叫び――コミバス署名、外国人採用、AIダイヤ…生き残りへの最終戦略とは? 2024年問題を振り返る

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2024年問題を契機に、バス業界は人手不足や高齢化、運行効率化といった課題に直面。しかし、車両多角化やデジタル技術活用、行政支援を駆使し、変革の時を迎えている。地域ごとの対応格差が残るなか、今後の業界の未来はどう変わるのか。

デジタル化とITの導入

路線バス(画像:写真AC)
路線バス(画像:写真AC)

 バス事業者も、社会全体のDX化を無視できなくなっている。とりわけバス運行では、ひとりあたりの運賃収入の6~8割が人件費に消える構造となっている。省人化は避けて通れない課題であり、その手段としてITシステムへの移行が進む。

 少子化や深刻な高齢化を背景に、先を見据えたIT投資を進める事業者も出てきた。生活者とバス事業者の接点である営業所や案内所の窓口も、この数年で閉鎖や営業時間の短縮が相次いでいる。

 スマートフォンアプリやオンライン予約システムの導入は、窓口業務の縮小に大きく寄与している。あわせて運行管理システムの導入も広がり、現場の業務負担軽減につながっている。

 国土交通省はキャッシュレス化を推進しており、2025年7月29日から8月19日にかけて公募を実施。完全キャッシュレスバスの実証運行として、18事業者・29路線を選定した。ドライバーの負担軽減や省人化を後押しする動きだ。

 今後はAIの活用によるダイヤ編成の自動化にも期待がかかる。こうした新技術は、省人化と業務効率化の両面でバス業界を支えつつある。

 ICカードの普及など、デジタル化の進展により、乗客の移動履歴や購買状況といった情報の可視化も進む。マーケティングに活用可能なビッグデータの取得も、以前に比べ容易になった。

 現場の運転業務から経営管理に至るまで、DX化の効果が徐々に表れつつある。

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