「地方暮らしはクルマがないと無理」は単なる甘え? 本当? いまや75歳以上の高齢者「約2割」時代…地方の交通インフラ崩壊の危機とは

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地方での生活におけるクルマの不可欠さが再認識されている。高齢化が進むなか、公共交通では代替できない実情が浮き彫りに。福岡や秋田の事例をもとに、クルマ依存が進む現状とそれが生む課題を検証する。

高齢化社会に対応する都市改革

 多くの自治体がインフラの更新時期を迎えている。国土交通省の推計によると、2033年には、建設後50年以上経過する施設の割合が、道路橋で約63%、トンネルで約42%に達する見込みだ。

 この大規模なインフラ更新は、都市構造を見直す絶好の機会となる。単に老朽化したインフラを同じ形で造り替えるのではなく、この機会を利用して都市のあり方そのものを再考することが可能だからだ。

 例えば、橋の架け替えに合わせて歩行者や自転車の通行空間を拡充したり、道路の更新時に公共交通の専用レーンを設けることで、クルマに依存しない都市へと転換することができる。いい換えれば、避けられないインフラ更新を、持続可能な都市構造への転換の契機として活用するのである。これは、限られた財源を有効に活用しながら、高齢化社会に対応した都市づくりを進める現実的な方策といえる。

 全国の自治体では、コンパクトシティ政策に基づく都市機能の集約や、スマートフォンアプリを活用した効率的な公共交通の整備など、さまざまな取り組みが進行している。しかし、これらの施策が真に効果を発揮するには、単に代替手段を用意するだけでは不十分だ。

 公共交通がクルマ以上の利便性を提供できなければ、人々の行動様式を変えることは難しい。現状の公共交通の不便さが、クルマ依存を必然的なものとし、それが「甘え」という誤った批判に繋がっている。

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