「地方暮らしはクルマがないと無理」は単なる甘え? 本当? いまや75歳以上の高齢者「約2割」時代…地方の交通インフラ崩壊の危機とは
地方での生活におけるクルマの不可欠さが再認識されている。高齢化が進むなか、公共交通では代替できない実情が浮き彫りに。福岡や秋田の事例をもとに、クルマ依存が進む現状とそれが生む課題を検証する。
クルマなし生活の厳しい現実

先日、「地方暮らしはクルマがないと生活できないは9割甘え」という投稿がネット上で物議を醸した。この発言に対し、地方の実情を知る人々から批判が殺到した。
批判者からは、
「近所のコンビニまでクルマで15分ちょい。ショッピングモールは100キロ以上先」
「クルマがないと生活できないは甘えって思っている人は一度クルマなしで1、2年ド田舎に住んでみてほしい」
といったリアルな意見も寄せられ、はからずも地方の交通インフラの実情が明らかになることとなった。
筆者(昼間たかし、ルポライター)はこれまで全国各地を取材してきた。その経験から、日本の多くの地域ではクルマなしで十分な生活を維持することは難しいと考えている。