イオンはなぜIC近くに「次世代スーパー」を建設するのか? 郊外型ショッピングモールの「未来」を占う
郊外大型ショッピングモールの開発が停滞するなか、次世代スーパーが新たな商業・物流施設として注目されている。イオンの「次世代型複合商業施設」は、先進的なフルフィルメントセンターを核に、最新技術を駆使した物流拠点と商業空間を融合。高齢化社会における「買い物弱者」の増加にも対応し、オンラインとオフラインの融合が進む新時代の生活基盤を提供する。
物流と商業の複合施設へ深化
次世代スーパーがどのようなイノベーションをもたらすのか、運用が始まるまでその実態は明確ではない。
目指すストレスのないオンラインショッピングが物流にさらなる負担をかけることにならないか。リアルスーパーとECの連動がどれほど効果的かは未知数で、最終的にはECの拡大に留まる可能性もある。
将来の需要を見越して、アマゾンのように他のEC商品も扱うFCビジネスに参入したのではないか。それにより、小売のイノベーションはどう変わるのか、さまざまな疑問が生じる。しかし、高齢化が進むなかで将来的に店舗まで買い物に行けない
「買い物弱者」
が急増すると予測され、その問題を解決する仕組みとしては大きな意義があると言えるだろう。小売側、物流側からのアプローチに関わらず、今後IC周辺開発では
「物流拠点と商業施設のセット」
が増えていくと考えられる。