イオンはなぜIC近くに「次世代スーパー」を建設するのか? 郊外型ショッピングモールの「未来」を占う
郊外大型ショッピングモールの開発が停滞するなか、次世代スーパーが新たな商業・物流施設として注目されている。イオンの「次世代型複合商業施設」は、先進的なフルフィルメントセンターを核に、最新技術を駆使した物流拠点と商業空間を融合。高齢化社会における「買い物弱者」の増加にも対応し、オンラインとオフラインの融合が進む新時代の生活基盤を提供する。
AIとロボットで進化する生活基盤
イオンの次世代スーパーを支えるCFCは、最新のAIやロボット技術を駆使した最先端の施設で、新鮮な食品や日用品をはじめ、幅広い品揃えを提供。AIを活用した宅配システムによって、利便性の高いオンラインショッピング体験を実現する。さらに、オンラインとオフラインが融合する新たなライフスタイル施設を展開し、地域住民の生活をより豊かにする便利な生活基盤を提供するとしている。
イオングループのイオンネクスト(千葉県千葉市)は、英国のOcado Solutions社と提携し、CFCを開発する。Ocado Solutionsは、英国でネットスーパーを展開する企業で、ECソリューションを国内外の企業に提供している。イオンネクストは、すでに千葉県に初のCFCとして誉田(ほんだ)CFCを開発しており、八王子CFCはその2番目の施設となる。また、誉田CFCの約2倍の供給量を持つ久喜宮代(くきみやしろ)CFCも着工中である。
イオンは、この3施設により、首都圏(1都3県)の主要エリアで最大1500万世帯への配送が可能としている。八王子CFCの開発地は、中央自動車道八王子ICから約500mの距離に位置し、主要幹線である八王子バイパス(国道16号)に近接している。また、新滝山街道やひよどり山道路にも接しており、交通至便な立地といえる。物流拠点としては、非常に適した場所だ。