かつてはラブホが密集 インターチェンジ「周辺」にはコロナ後、何が作られるのか?

キーワード :
,
高速道路のIC周辺は、時代の流れに応じてさまざまな変遷が見られる。今後、IC近隣のショッピングセンターはオンラインショップの物流倉庫と化す可能性もある。

未来のIC近隣に広がる風景

物流倉庫のイメージ(画像:写真AC)
物流倉庫のイメージ(画像:写真AC)

 そこに今回のコロナの感染拡大である。

 コロナ禍は、接触型サービスであるリアルの商業施設に大きな打撃を与えた。アパレルや飲食店のナショナルチェーンでは大幅に店舗数を削減、もしくはブランド自体を撤退させている。

 その一方、それまでも市場を拡大していたオンラインショッピングは非接触型サービスとしてコロナ禍でさらに需要を伸ばした。全国の生産者もオンライン販売に力を入れ、環境の整備も一気に進行した。コロナ収束後もオンラインショップの需要は拡大し、その分リアル店舗の需要は落ち込んでいくだろう。

 RSCを運営する大手小売企業も自社のオンラインショッピングに力を入れるようになってきており、IC近隣に位置する巨大なRSCはその存在意義が問われるようになってきている。オンラインショッピングが活発化することで、全国の物流はむしろ増加しており、物流拠点のニーズは増している。今後、IC近隣のRSCは

「リアルで買い物もできる、自社オンラインショップの物流倉庫」

と化す可能性もあるだろう。

 観光需要は、コロナ収束後に戻ると見られている、また時間はかかるが、インバウンド(訪日外国人)の回復も期待される。特にアジア圏のインバウンドは今も訪日のニーズが高い。

 IC近隣は観光拠点としての需要を道の駅などに奪われた感があったが、今後は改めてそのポテンシャルが期待されるところだろう。

 大都市からの日帰り圏にあるIC近隣では工場見学施設や食品の直販施設など、観光立ち寄りだけではなく、それ自体が目的性のある集客施設が開発されており、大量集客を実現している施設が幾つも見られる。今後、IC近隣でそのような開発が進展するのか、注目が集まっている。

全てのコメントを見る