コロナイメージ脱却なるか? 豪華客船クルーズから見る「次世代の旅行」とは
日本の動向は

国土交通省の報道資料によると、2019年に日本人のクルーズ人口は35.7万人となり、3年連続で30万人を超えるとともに、過去最多を記録した。
日本でもドイツと同様、2019年まではクルーズが増加トレンドだった。
日本では、ダイヤモンド・プリンセス号やコスタ・アトランティカ号の事例を踏まえ、国土交通省によりクルーズの安全・安心確保に向けた取り組みが行われてきた。
現在は、改正された海上運送法施行規則(2020年11月2日施行)や、日本外航客船協会による「外航クルーズ船事業者の新型コロナウイルス感染予防対策ガイドライン」に基づいて運航されている。
ポストコロナ時代の船旅とは

ドイツのアイーダ・クルーズ社のAIDAcosma号(乗客定員約6000人)が2022年2月末に完成し、この4月から就航する。また7月には、アメリカのディズニー・クルーズ・ライン社のDisney Wish号(乗客定員約4000人)が完成予定だ。クルーズ業界を取り巻く環境が厳しい中において、新たな豪華客船が次々と世に送り出されている。
日本においても、日本郵船の関係会社・郵船クルーズが新たな豪華客船(乗客定員約740人)の2025年デビューを予定している。新型コロナ感染拡大中の2021年3月末にドイツの造船所と契約を行っており、コロナ以前の旺盛な需要を踏まえた上で、ポストコロナを見据えて新造するものと思われる。
豪華客船クルーズは、いわば「海上を移動するテーマパーク」だ。プールサイドや個室で海を眺めながらゆったりと流れる時間を味わえるとともに、さまざまなアトラクションも楽しめる魅力がある。また、海上でしか味わうことができない景色も、地上のテーマパークにはない船旅ならではの醍醐味(だいごみ)である。
寄港地のない豪華客船クルーズは、特定多数が閉鎖空間で船旅を行い、旅行期間中における新型コロナウイルスの外部からの持ち込みを遮断している。
このような豪華客船クルーズ版のバブル方式ともいえる方法は、より安全な形での船旅を望む層には歓迎されるだろう。ポストコロナ時代における船旅の新たな選択肢として提案する価値はある。