機体空中分解で102人死亡! 規制緩和が生んだ史上最悪の航空会社、インドネシア「アダム航空」をご存じか

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インドネシア航空市場の急成長の裏に潜む「アダム航空」の闇。急拡大する中で安全性を軽視し、2007年の重大事故で102人の命を奪った。事故原因とその後の不正が明らかになると、業界全体に深刻な影響を与え、EUからの飛行禁止処分が下された。

過酷労働とルール違反の実態

PK-KKE、2004年12月1日のフライト782便として関与した航空機(画像:aeroprints.com)
PK-KKE、2004年12月1日のフライト782便として関与した航空機(画像:aeroprints.com)

 アダム航空には、急成長の裏にあまりにもずさんな実態が隠されていたことが内部監査や報道の批判で明らかになった。

 具体的な問題点は次のとおりだった。

・航空当局から飛行許可が下りない航空機に対して、飛ばせるよう書類を偽造して提出していた。
・ドアのハンドルが故障していたり、数か月も損傷した窓を持っていたりする航空機を運航していた。
・スペアパーツは他の航空機から流用され、ルール違反が行われていた。
・パイロットは、飛行の限度時間を5倍も超えて働かされていた。
・パイロットが安全上の理由で離陸中止を求めても、その要求は拒否されていた。
・IRSの故障時の対応方法など、パイロットの訓練が不十分だった。

 こうした不正や事故のリスクに対して、現場では強い不満が募っていた。あるパイロットは、経営陣や地上スタッフとルール違反を巡って衝突することが日常茶飯事だったとインタビューで語っている。

 実際、アダム航空はナビゲーションシステムの故障をパイロットが報告していたにもかかわらず、そのまま飛行機を飛ばし、予定地から500km以上離れた場所に着陸するという、574便の事例と似た重大インシデントを起こしている(幸い、このケースでは近くに空港があり人員に被害はなかった)。

 アダム航空は、従業員の声を無視し、違反行為を繰り返すブラック企業だったといわざるを得ない。

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