機体空中分解で102人死亡! 規制緩和が生んだ史上最悪の航空会社、インドネシア「アダム航空」をご存じか

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インドネシア航空市場の急成長の裏に潜む「アダム航空」の闇。急拡大する中で安全性を軽視し、2007年の重大事故で102人の命を奪った。事故原因とその後の不正が明らかになると、業界全体に深刻な影響を与え、EUからの飛行禁止処分が下された。

急成長を遂げたLCCの台頭

再現されたアダム・エアのロゴ(画像:FLasset for logo)
再現されたアダム・エアのロゴ(画像:FLasset for logo)

 アダム航空は2002年、インドネシア議会議長だったアグン・ラクソノ氏と、ジャワ島西部を拠点に活動していた実業家でインドネシア系中国人のサンドラ・アン氏によって設立された。翌2003年、GEキャピタルからリースしたボーイングB737を使って運航を開始し、ジャカルタを拠点に路線を急速に拡大していった。

 2000年代、東南アジアではインドネシアを含む各国で航空業界の規制緩和が進み、多くの新興航空会社が次々と誕生した時期だった(マレーシアのエアアジアもこの頃に登場している)。

 アダム航空は、格安運賃ながら無料の機内食を提供するなどの特典や、派手な塗装による明るいイメージで人気を集め、それまで航空機を利用したことのない層からも支持を得て急成長を遂げた。

 2007年時点で、アダム航空はジャカルタとスラバヤを拠点に国内20都市に加え、シンガポールやペナンにも路線を広げていた。さらに、カンタス航空からの出資や株式公開(IPO)も計画され、経営は順調に拡大。インドネシアを代表する格安航空会社(LCC)として成功を収めるはずだった。

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