「ハチ公バス」の愛らしさに迫る! 4つのルートで知る渋谷の魅力と地域密着の理由とは【連載】町バスに乗って(8)

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渋谷区「ハチ公バス」は2003年から運行されていて、地元の人々に親しまれ、外国人観光客も利用している。ルート名は「夕やけこやけ」や「春の小川」など、地域の歴史にちなんでいて、運賃は100円だ。食堂の「ハチ公そば」も絶品で、すべてが渋谷らしさを感じさせる。

ルート名もすてき

「恵比寿駅入口」のバス停(画像:下関マグロ)
「恵比寿駅入口」のバス停(画像:下関マグロ)

 ハチ公バスには四つのルートがある。その名前もとても魅力的だ。

 今回はまず「夕やけこやけルート」に乗ってみた。名前の由来はなんとなく想像できたが、インターネットで調べてみると、童謡「夕焼小焼」の作曲者・草川信(1893~1948年)が音楽教師をしていた小学校の近くを通るため、この愛称になったという。

 JR恵比寿駅を降りて、バス停を探す。「恵比寿駅入口」というバス停はすぐに見つけられた。バス停にはハチ公のかわいいイラストが描かれている。時刻表を見ると、1時間に2~3本の運行がある。しばらく待っていると、ハチ公バスがやってきた。前述したように、ワンドアの小型バスで、先に降車するお客さんが降りてから、乗車するお客さんが乗る。料金は前払いで、交通系ICカードも利用できる。筆者はPASMOを使って乗り込んだ。

 バスは代官山の細い坂道を登り、渋谷駅を目指す。代官山エリアを出ると、「ハチ公バスのうた」が車内に流れ始めた。このルートは「恵比寿・代官山循環」とも呼ばれ、渋谷区役所を起点に南側を巡回する。

 次に乗ったのは「春の小川ルート」だ。このルートは渋谷区役所から原宿駅入口、代々木八幡駅入口、新国立劇場、笹塚駅を経由して戻ってくる。こちらも唱歌「春の小川」の作詞者・高野辰之(1876~1947年)が居住していた場所の近くを通るため、名付けられたという。初めて乗ったが、鉄道の駅との接続もよく、非常に便利なルートである。

 ほかにも「丘を越えてルート」というルートがある。渋谷駅西口、東急百貨店本店前、東大裏、富ヶ谷交差点、上原一丁目、古賀音楽博物館、代々木上原駅を経て、再び渋谷駅西口に戻る。作曲家・古賀政男(1904~1978年)にちなんだ名前が付けられている。

 もうひとつ、唯一楽曲に由来しない名前のルートが「神宮の杜(もり)ルート」で、神宮前や千駄ヶ谷を走っている。とはいえ、すてきな名前のルートだ。筆者は以前、神宮前に事務所を構えていたので、このルートはよく歩いていた道でもあり、懐かしさがこみ上げてきた。

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