野球の「リリーフカー」は本当に必要? プロ野球セパ12球団を徹底検証、知られざる歴史と意外な現状をご存じか

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リリーフカーは単なる移動手段ではなく、試合の演出や観客体験において重要な役割を果たしている。その復活や新しいデザインの導入は、時代の流れや球団の方針によって変わることがあり、今後も注目されるポイントだ。

阪神、広島、DeNAとの接点

 では、セパ12球団それぞれのリリーフカーとの接点について、検証してみよう。

●阪神タイガース「初のリリーフカー使用球団
 阪神の本拠地とする阪神甲子園球場は、前述のようにリリーフカーが初めて使用されたスタジアムである。しかし、1992(平成4)年にラッキーゾーンが撤去され、ブルペンがベンチ横に移動したため、リリーフカーの使用はなくなった。ところが、1999年にブルペンがアルプススタンド(外野席と内野席の中間にあるゾーン)の真下に移設されたことによりリリーフカーが復活。ダイハツのミゼットIIのEV仕様が使用された。2011年からは、メルセデス・ベンツがスポンサーとなり、ダイハツ車にメルセデス・ベンツのロゴを施していた時期を経て、系列のスマート・フォーツーのEV仕様が使用されるようになった。復活後は甲子園球場の試合進行を支えるだけではなく、試合後のヒーローインタビューで選手を運ぶなどファンサービスとしての役割も果たすようになった。2022年からは、トヨタのC+podの特別仕様車が新たなリリーフカーとして導入された。

●広島東洋カープ「かつては無線操縦カーを使用
 現在の本拠地であるMAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島(新・広島市民球場)は、ブルペンがベンチ裏に設置されているため、救援投手は徒歩でマウンドに移動する。しかし、旧・広島市民球場が本拠地だった時代にはリリーフカーが使用されていた。球団のメインスポンサーは自動車メーカーのマツダであるため、リリーフカーはその技術をアピールする場でもあったのだ。1980年代の広島球場の名物だったのは、投手のみを乗せて走行していた無線操縦タイプのリリーフカーである。その後は、運転手付きのEVにチェンジしている。なお、現在のMAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島にはリリーフカーはないが、マスコットキャラクターのスラィリーが乗る「スラィリーカート」という電動カートが稼働している。

●横浜DeNAベイスターズ「日産のEVを使用中
 横浜DeNAが本拠地とする横浜スタジアムは、現在でもリリーフカーが用いられる数少ない球場のひとつだ。かつては、“ハマの大魔神”佐々木主浩がリリーフカーに乗って登板する際、盛り上がりは最高潮に達したものである。もともと、大洋ホエールズ時代のホームグラウンドであった川崎球場にはリリーフカーは存在しなかった。しかし、1978(昭和53)年に本拠地となった横浜スタジアムでは、ブルペンが外野スタンドの下に配置されたためリリーフカーがお目見えとなった。これまで使用された車両は、主に地元横浜に拠点を持つ日産自動車の車種が多かった。具体的にはブルーバード、パイクカーとして人気だったBe-1、エスカルゴなどがある。一時期トヨタのMR-Sも使用されていたが、現在は日産のEV・リーフの特別仕様車が使われている。オープンカーで、投手が乗る後部座席が運転席より高く設定されているのが特徴だ。EVの導入は、スタジアムの環境問題への関心の高さを示す役割も果たしている。

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