野球の「リリーフカー」は本当に必要? プロ野球セパ12球団を徹底検証、知られざる歴史と意外な現状をご存じか

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リリーフカーは単なる移動手段ではなく、試合の演出や観客体験において重要な役割を果たしている。その復活や新しいデザインの導入は、時代の流れや球団の方針によって変わることがあり、今後も注目されるポイントだ。

オリックス、ロッテ、ソフトバンクとの接点

 次はオリックス・バファローズ、千葉ロッテマリーンズ、福岡ソフトバンクホークスである。

●オリックス・バファローズ「西宮球場でダイハツ車を使用
 前身のひとつであるオリックス・ブルーウェーブ(旧・阪急ブレーブス)の本拠地だった阪急西宮球場(阪急西宮スタジアム)では、山田久志、福本豊、加藤秀司、ボビー・マルカーノらがプレーし今井雄太郎が完全試合を達成した1978(昭和53)年にリリーフカーを使用するようになった。人工芝化にともなう変化だった。このリリーフカーはダイハツ製の特別仕様車で、ボールを半分にカットしたような独特な形状をしていた。しかし、1991(平成3)年以降、新しい本拠地としたグリーンスタジアム神戸(ほっともっとフィールド神戸)はリリーフカーを必要としなかった。もうひとつの前身である大阪近鉄バファローズは、藤井寺球場、大阪球場、日本生命球場、そして大阪ドーム(京セラドーム大阪)と本拠地を移してきたが、いずれの球場でもリリーフカーを使用していない。オリックスが近鉄を吸収合併したことにより、2005年から球団名はオリックス・バファローズとなった。以後、現・京セラドーム大阪を本拠地、現・ほっともっとフィールド神戸を準本拠地とし、リリーフカーとは疎遠になった。

●千葉ロッテマリーンズ「高級外国車で救援投手を運ぶ
 千葉ロッテは、チーム名が毎日オリオンズ、毎日大映オリオンズ、東京オリオンズ、ロッテオリオンズと変遷し、本拠地も後楽園球場、東京スタジアム、宮城球場、川崎球場と移り変わってきたが、これらの球場ではリリーフカーは使用されていなかった。しかし、1992年に現在の球団名となり、ブルペンが外野フェンス付近に配置されている千葉マリンスタジアム(ZOZOマリンスタジアム)を本拠地とするようになってから、リリーフカーを使用している。現在はメルセデスAMG・SL43をベースとしたものだ。過去の使用車には、EVのほかに、アウディ・A5カブリオレ、メルセデス・ベンツ・S560カブリオレなどの高級車が含まれる。千葉ロッテの本拠地ではリリーフカーの豪華さがひとつの特徴となっている。

●福岡ソフトバンクホークス「リリーフカー使用期間は短かった
 福岡ソフトバンクの前身である南海ホークスが本拠地としていた大阪球場でも、現在の本拠地である福岡ドーム(みずほPayPayドーム福岡)でもリリーフカーは未使用だ。しかし、球団の歴史上、本拠地でリリーフカーを使用していた時期がある。それは、1989年に球団がダイエーに買収され、1993年に福岡ドームが開業するまでの間、福岡の平和台球場を本拠地としていた時期である。平和台球場は、クラウンライターライオンズが西武ライオンズに改称して埼玉に移った翌年(1979年)、第三セクターが運営を引き継ぎ、グラウンドを人工芝にリニューアルした。この改修に伴いリリーフカーが導入され、その約10年後に移ってきた福岡ダイエーホークスが随時使用するようになったのだ。

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