地下鉄延伸、自転車利用増 「パリ五輪 = モビリティ革命」という知られざる側面

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パリオリンピックを契機に、交通インフラが大幅改善。メトロ14号線が延伸し、セーヌ川の水質改善や自転車利用の1000%増加も実現。35万人の障がい者訪問を見据えたアクセシビリティ強化も進行中。五輪が都市開発の「起爆剤」に。

パリ五輪と交通改革

浄化されたセーヌ川(画像:Pexels)
浄化されたセーヌ川(画像:Pexels)

 パリオリンピックが開幕した。

 2020年の東京オリンピックは、コロナ禍により、期待されていた海外からのインバウンド需要がなくなり、首都圏では無観客開催となった。羽田空港や成田空港の年間8万回への増便目標は見送られたが、他の交通インフラに目を向けると、鉄道駅などのバリアフリー化や道路整備が進められた。

 1964(昭和39)年の東京オリンピックは、戦後復興の経済成長期に開催され、首都高速道路や東海道新幹線が建設された。交通網の拡充は「オリンピックのための都市開発」なのか「都市開発のためのオリンピック」なのか、区別がつかないほどダイナミックだった。

 以前、トヨタのオリンピック参加について「電動車2650台以上提供! 「トヨタ」はなぜ、パリ五輪参加にこれほど労力を注ぐのか」(2024年6月16日配信)で詳しく書いたが、2024年のオリンピック・パラリンピックの前後で、パリの交通網はどのように変化するのだろうか。一緒に見ていこう。

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