地下鉄延伸、自転車利用増 「パリ五輪 = モビリティ革命」という知られざる側面
パリオリンピックを契機に、交通インフラが大幅改善。メトロ14号線が延伸し、セーヌ川の水質改善や自転車利用の1000%増加も実現。35万人の障がい者訪問を見据えたアクセシビリティ強化も進行中。五輪が都市開発の「起爆剤」に。
メトロ14号線の大改造

パリ交通公団(RATP)はメトロ14号線の近代化とパリ=オルリー空港までの延伸を行い、大会開催目前の6月24日に開通した。
南北に14km延びて全長28kmとパリで最長の路線になった。1日あたり100万人以上の乗客の利用を見込んでいる。
この延伸により、オルリー空港からパリ市内まで20分で移動できるようになった。また、ビジネス地区サン=ドニ=プレイエルからオルリー空港まで の所要時間は40分だ。
さらに14号線は、イル=ド=フランス地域で新設される68駅をつなぐ15号線、16号線、17号線、18号線からなる全長200kmのグラン・パリ・エクスプレス網(建設中)に将来的に接続する。
パリ交通公団と1998年から協業しているシーメンス・モビリティだが、路線の自動化を全面的に見直し、集中制御ステーションの構築や新たに72両の列車を導入する大規模な受注があったのは、パリ五輪が決定した翌2018年だった。これは偶然ではないだろう。
ちなみにパリ交通公団のアプリ「Bonjour RATP」で公共交通の乗り換えを確認できるほか、大会期間中は公共交通や道路の運行が変則的になるが、公式アプリ「 Paris 2024 Transport Accred」を使うとリアルタイムで状況が確認できて移動プランが立てられる。