地下鉄延伸、自転車利用増 「パリ五輪 = モビリティ革命」という知られざる側面

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パリオリンピックを契機に、交通インフラが大幅改善。メトロ14号線が延伸し、セーヌ川の水質改善や自転車利用の1000%増加も実現。35万人の障がい者訪問を見据えたアクセシビリティ強化も進行中。五輪が都市開発の「起爆剤」に。

自転車利用1000%増加

エッフェル塔を臨むパリ市内を走る自転車(画像:Pexels)
エッフェル塔を臨むパリ市内を走る自転車(画像:Pexels)

 気候変動枠組み「パリ協定」が採択された地でのオリンピックだけに、持続可能なモビリティも大きく前進した。2024年までに市内の観光バスを減らし、都心の駐車料金を数倍、値上げして自動車交通を是正。

 一方で、ヴェリブ(公共自転車)を20%増に相当する3000台発注した。フランスの交通担当大臣を務めたクレマン・ボーヌ氏は、オリンピックのレガシーとして418kmの自転車レーンが残るとしている。

 パリの自転車道は2026年までにさらに180km拡張し、13万台の駐輪スペースを導入し、各地区に歩行者天国を設置する見通しをアンヌ・イダルゴ市長は明らかにしている。

 自転車中心のアプローチにより、自動車の汚染を減らすと同時に、持続可能で健康的な移動手段を促進することを目指している。これは、市長がかかげる日常生活に必要なすべてが自宅の近くにある「15分都市」構想とも合致している。

 トライアスロンなどの会場となるセーヌ川では14億ユーロ(約2400億円)もの予算が割かれて水質改善が図られ、その安全性を主張するためにイダルゴ市長自ら飛び込んで泳いでみせた。

 オリンピックに向けてオートゥイユ地区には長距離ハイキングコースも作られた。モンパルナス駅近くのカタルーニャ広場には、478本の木々が植えられて「都市の森」となっている。また、シャンゼリゼ通りを歩行者に優しい「特別な庭園」にする計画もある。

 このようにパリでは自転車利用が1000%増加し、川岸が散歩や水泳など憩いの場になった。

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