混迷する「北陸新幹線ルート」 あなたは小浜派?米原派? 鉄道ジャーナリストの私は、どう見ても「小浜ルート」一択です
北陸新幹線のルート選定をめぐる議論は、地域的な利害や意見が複雑に絡み合っている。ここでは、小浜・京都ルートと米原ルートの論点と背景を整理し、それぞれの支持者と主張を見ていく。
京都駅3ホーム6線拡張の提案

それでも費用が高いというなら、東海道新幹線京都駅を
「3ホーム6線」
に拡張するか、京都駅の新大阪方に引き上げ線を設置して、一部列車を京都折り返しにしたらいい。
特に駅の拡張なら、その用地については筆者の前回記事「京都駅「改良事業」で混雑緩和 しかし、原案では解決できない問題とは?」(2024年7月1日配信)で提案した「京都駅重層化による嵯峨野線・奈良線直通化案」に対し、
「それによって生み出される奈良線跡地を北陸新幹線駅用地に転用するしかないだろうな」
とのコメントが付いていた。ナイスアイデアである。
京都駅拡張によって新大阪~鳥飼間の回送列車運転とかぶらずに1時間に5本は増設定でき、例えば1時間に最大12本もある「のぞみ」の内2本(特に京都で「ひかり」と緩急接続をする新大阪発着の「のぞみ」が望ましい)と北陸新幹線2本を京都折り返し、遅延時の予備ダイヤ枠1本で設定し、のぞみが抜けた分、山陽新幹線直通の北陸新幹線列車を毎時2本設定したらいい。
理想は新大阪~鳥飼間複々線化によって全列車の新大阪乗り入れを実現することだ。