混迷する「北陸新幹線ルート」 あなたは小浜派?米原派? 鉄道ジャーナリストの私は、どう見ても「小浜ルート」一択です

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北陸新幹線のルート選定をめぐる議論は、地域的な利害や意見が複雑に絡み合っている。ここでは、小浜・京都ルートと米原ルートの論点と背景を整理し、それぞれの支持者と主張を見ていく。

湖西ルートの議論も要復活

湖西ルート + 若狭湾快速鉄道案(画像:北村幸太郎)
湖西ルート + 若狭湾快速鉄道案(画像:北村幸太郎)

 小浜派と米原派ばかりが注目されがちな北陸新幹線ルート問題だが、もうひとつ、かつては湖西線に並行するルートの検討もあったのはご存じだろうか。こちらのルートの検討の復活もあってしかるべきだろう。

 滋賀県の三日月知事は、湖西線が並行在来線となりJRから経営分離されることがないようくぎを刺していることから、湖西ルートなんて出した日にはおそらく滋賀県は猛反発だろう。それでも滋賀県内区間の、例えば通勤時間帯は特急が止まる、近江今津駅に新幹線駅ができるとなれば話が変わってくるのではないか。

 北陸新幹線と合わせ、かつて小浜線沿線で検討されていた、湖西線近江今津駅から小浜線上中駅の約20kmを結ぶ

「若狭湾快速鉄道」

の構想を復活させて整備し、小浜から新線を経由して大阪へ直通する新快速を走らせるとなれば、小浜としても妥協できるのではないか。小浜~近江今津間で新幹線連絡観光特急を走らせたり、小浜発着の特急はるかを走らせたりするのもいいだろう。

 こういった代替案の議論も柔軟に行われていいはずだ。もちろんこちらも東海道新幹線の新大阪~鳥飼間複々線化とセットで考えてもらいたい。湖西ルートなら京都市街の通過区間も限定的だ。湖西ルート + 若狭湾快速鉄道による代替補償が落とし所としてはいいのではないか。

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