日本経済を圧迫 「物流コスト高騰」の打開策とは【短期連載】フィジカルインターネットの課題を考える(1)

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物流コストの上昇が私たちの日常にも影を落とし始めた。物流コスト適正化と持続可能な物流サービス実現への救世主と期待されるフィジカルインターネットについて、4話に分けて考えていこう。

「物流機能の維持 困難に」国が危機感

日本経済を圧迫する物流コスト高騰の現状とは(画像:写真AC)
日本経済を圧迫する物流コスト高騰の現状とは(画像:写真AC)

「物流サービス価格は、バブル期を上回り、過去最高(物流コストインフレ)」──2021年10月に開催された第1回フィジカルインターネット実現会議は、刺激的な指摘をしている。

 物流コストインフレが社会へ与えるインパクトについて、経済産業省と国土交通省は連名で、このように説明する。

「物流は社会経済を円滑に回す上で重要な社会インフラである。その一方で、電子商取引の増加や、人口減少に伴う労働力不足の深刻化等により物流における需要と供給のバランスが崩れつつある。この状況を放置すれば、物流機能の維持が困難となり、物流が企業、さらには経済全体の成長制約となる恐れがある」

「恐れ」ではなく、物流コストインフレは、すでに私たちの生活に影響を及ぼし始めている。

 1979(昭和54)年の発売以来、ずっと1本10円で販売されてきた駄菓子「うまい棒」が2022年4月から12円に値上げされることが話題になったが、原因は、原料費、包装資材に加え、物流費の上昇にある。他にもさまざまな食品や日用品が値上げされていることはご存知のとおりだ。

 第1回フィジカルインターネット実現会議では、2015年と比較し、道路貨物輸送では約10%、宅配便では25%強の運賃上昇が指摘された。

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