夜行特急の復活は「ビジネス」か「単なるロマン」か?――首都圏発、北東北・関西への新ルートを検証する
夜行列車の定期運行は「サンライズ瀬戸・出雲」1本のみ。だがJR東日本が新たな夜行特急を打ち出し、500~700km圏内での再生可能性が浮上した。東京~秋田・金沢・関西を軸に、費用は2万2000~2万7000円台と新幹線+宿泊と競合する。鉄道の夜行市場は再び動き出すのか。
JR東日本の新たな夜行特急列車

秋の行楽シーズンを前に、どこへ出かけるか思案する人は多い。自動車、鉄道、高速バス、飛行機、フェリーと交通手段は多様化した。しかし鉄道好きの筆者(ネルソン三浦、フリーライター)としては、夜行列車の少なさが寂しい。
定期運行されているのは「サンライズ瀬戸・出雲」だけだ。そんななか、JR東日本が新たな夜行特急列車を打ち出し、わずかな光が見えてきた。
6月に発表されたこの列車は、E657系特急型車両をベースとし、全席グリーン車の個室タイプだ。ただし10両1編成のみで、定期運行ではなくJR西日本の「WEST EXPRESS 銀河」に近い形態となる点は残念である。
とはいえ、浴衣やスリッパはなくシーツとブランケットだけを備え、乗客が自分でシートをフラットにしてシーツを敷く方式は、新しい夜行特急の標準となる可能性を秘めている。