ANAの生みの親は「朝日新聞」だった? 日本を代表する航空会社と大新聞社の知られざる蜜月関係とは
日本の航空業界をリードするANAの誕生には、意外にも日本を代表するマスメディアのひとつである朝日新聞が深く関わっていた。なぜなのか。その歴史をひもといてみよう。
ANAの成功と朝日新聞の関与
日本の航空業界で首位を誇るANAの誕生に、意外にも日本マスコミ界の雄・朝日新聞社が深く関わっている。
その関係は、
「ANAは朝日に足を向けて寝られない」
と、ある航空業界関係者がやゆするほどで、特に強烈な個性の朝日OBふたり、
・美土路昌一(みどろ ますいち)氏
・中野勝義氏
の存在感はANAにとっては圧倒的である。
現在のANAは、世界屈指のエアラインとして広く知られる。2022年度(2023年3月期)の連結売上高は約1兆7000億円(ANAホールディングスベース)に達し、世界第11位に付け、宿敵・JALの同約1兆3800億円を数千億円も引き離す。
航空関連の格付け会社、スカイトラックス(SKYTRAX)による「世界のエアライン総合ランキング2023年」では、シンガポール航空、カタール航空に次いで第3位(JALは5位)に輝く。
さらに、世界最大級の独立系ブランド価値評価機関、ブランドファイナンスが集計した「ブランド力ランキング2023年版」では、100点満点中85.0点をたたき出し、世界1位である(JALは6位)。
今でこそ日本を代表する巨大航空会社・ANAだが、そもそも朝日新聞が“生みの親”で、大正時代に社内ベンチャー的な意味合いで羽ばたいたのが起源である。