「技術軽視」「利益優先」 エミレーツ航空社長がボーイングに重大警告を発した理由
エミレーツ航空のティム・クラーク社長は、『フィナンシャル・タイムズ』のインタビューでボーイングに警告を発した。いったいなぜか。
トラブル続発に重大な懸念表明

2月上旬、アラブ首長国連邦のドバイを本拠とするエミレーツ航空のティム・クラーク社長が、英国の経済誌である『フィナンシャル・タイムズ』のインタビューにてボーイングに警告を発した。
相次いで発生したボーイング機のトラブルに対してであるが、
「技術軽視や利益優先の経営により、管理不全、ガバナンス不全に陥っている」
と非難している。
エミレーツ航空といえば、2023年11月に行われたドバイ航空ショーで、ボーイングのB777X95機(約520億ドル)の購入を発表したところだ。過去契約分を加えると、エミレーツ航空は200機を超えるボーイング機を注文済みであり、乗員乗客の安全や今後の経営を考えると、ボーイングに任せきりにはできないとの判断が働いたのだろう。
なお、ティム・クラーク社長はインタビューのなかで
「エミレーツ航空は、独自にエンジニアをボーイングに派遣してチェックする」
と表明している。製造会社の安全管理体制が信用できないため、顧客が直接確認に出向くこと自体、ボーイングの信頼が揺らいでいるどころか、地に落ちたといっても過言ではないかもしれない。