政令市でもないのに移住増 つくば市・藤沢市・流山市に共通する「交通網」の絶対条件とは
総務省が発表した2021年住民基本台帳人口移動報告によると、東京23区が初の転出超過を記録。一方で都市部以外への移住傾向が高まっているのが見て取れる。転入が増えた街々の共通点を探る。
持つべきは「移動の選択肢」
とはいえ郊外に住むとなると、駅からのバスの本数が大都市に比べると少ないこともあるので、日常生活にマイカーは不可欠かもしれない。しかし最近は地方都市にもカーシェアリングが普及している。テレワークで毎日通勤する必要がないなら、これで移動を賄えると考える人もいるだろう。
昔から地方に住んでいる人は、いつでもどこでもマイカーというライフスタイルが当然で、「ひとり1台」が普通だった。しかし東京のような大都市で暮らしてきた人の多くは、以前から公共交通や自転車などとの“使い分け”をしてきた。それが住まい選びに表れていると言えそうだ。
コロナ禍で鉄道事業者はどこも経営が厳しいが、必ずしも逆風ばかりではない。地方移住という流れの中ではむしろ注目されているわけで、こうした需要を取り込めるかどうかも経営改善のきっかけになるだろう。