物流倉庫だけじゃない! 最近「インターチェンジ」周辺で新たな大型複合開発が勢いを増しているワケ

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首都圏でIC周辺の大規模開発が活発化している。いったいなぜなのか。

多機能施設が一堂に集結

空から見たインターチェンジ(画像:写真AC)
空から見たインターチェンジ(画像:写真AC)

 2023年5月27日、圏央道に開設された常総インターチェンジ(IC)周辺に、生産工場、物流倉庫、ファームパーク、商業施設、都市公園などが一体化した大規模複合施設「アグリサイエンスバレー常総」(茨城県常総市)の主な施設がオープンした。

 同施設は常総市の基幹産業である農業の活性化を目指した「アグリサイエンスバレー構想」による開発である。プロジェクトの総敷地面積は4.5haで、IC周辺に広がる広大な農地を含めた土地を活用している。この事業は常総市、戸田建設、地権者協議会からなる官民連携事業である。

 敷地内には「TSUTAYA BOOKSTORE 常総インターチェンジ」が出店している。そのなかにはボーネルンド監修のプレイグラウンド「kusu-guru kids park」が入っているほか、カフェ・ベーカリーなどの飲食施設もある。そのほかにも県内で16番目の道の駅となる「道の駅 常総」、ファームパーク「グランベリー大地」といった観光施設が導入されている。施設は随時オープンしており、2024年には温浴施設もオープン予定である。

 従来ならば大型商業施設を核にしてレジャー・サービス・観光・文化などの施設を集積させる計画が多い。集客を意図しないならば、工業団地、物流拠点などの開発の選択肢もあるが、同プロジェクトでは生産現場や物流倉庫を核にして集客施設を複合している。

 常総市では生産、加工、流通、販売までの機能を一貫して導入し、農業6次化を目指すとのこと。集客施設として見るとやや違和感もあるが、子どもの遊び場がないという地域の声を受けたプレイグラウンドの導入など、この開発によって地域の生活利便性は上昇している。

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