物流倉庫だけじゃない! 最近「インターチェンジ」周辺で新たな大型複合開発が勢いを増しているワケ

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首都圏でIC周辺の大規模開発が活発化している。いったいなぜなのか。

集客ポテンシャル高い郊外IC周辺

ふかや花園プレミアム・アウトレットの鳥瞰図(画像:三菱地所・サイモン)
ふかや花園プレミアム・アウトレットの鳥瞰図(画像:三菱地所・サイモン)

 首都圏で活発化しているIC周辺の大規模な開発はこれだけではない。

 2023年10月20日に「ふかや花園 プレミアム・アウトレット」(埼玉県深谷市)がオープンした関越自動車道の花園IC付近も、近年、開発が活発化している注目エリアである。

 同年5月にはキユーピーのファーム系体験施設「深谷テラス ヤサイな仲間たちファーム」、広場やバーベキュー場、じゃぶじゃぶ池、屋外遊戯機器などからなる「深谷テラスパーク」がオープンしている。さらに今回のアウトレットのオープンで、花園IC周辺のポテンシャルは急上昇したといえる。

 三菱地所・サイモンの「プレミアム・アウトレット」の開発は10店舗目で、10年ぶりである。アウトレットには、地元に本社がある赤城乳業の人気アイスバー「ガリガリ君」をテーマにしたプレイグラウンド「あそぼーガリガリ君」も導入されている。

 これらの開発は深谷市が花園ICの近接地に新たな観光拠点を設置し、市外・県外から人を呼び込み、農業と観光の振興に寄与することを目的とする「花園IC拠点整備プロジェクト」の一環。同プロジェクトの総敷地面積は28.8haになる。

 このほかにも、大都市圏に近い郊外のIC周辺の大型複合開発計画が各地で進捗(しんちょく)している状況である。多くの開発計画には物流拠点開発だけでなく、商業施設や観光施設などの集客施設の導入が見られ、実現すれば今後、IC周辺の集客ポテンシャルが上昇していくことが考えられる。

 元々、IC周辺は高速道路による広域集客力のある立地である。かつて首都圏などの人口集中地区と観光地の中間地点にあるICに近い場所では、その集客力を目当てに

「観光ドライブイン(大型駐車場 + 大型飲食施設 + お土産用物販施設 + ミニミュージアムなどの観光施設)」

の開発が活発化していたが、バブル崩壊以降の景気後退で民間の観光開発は停滞した。

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