ステーションワゴンの逆襲! スバル「レガシィ・ツーリングワゴン」がバブル期の若者に与えた絶大インパクトとは【連載】90’s ノスタルジア・オン・ホイールズ(4)
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長寿モデルと社会的ブーム

ステーションワゴンという、それまで不人気だったカテゴリーの1台だったのにも拘わらず、一躍人気モデルとなったのはフルタイム4WDという先進のメカニズムだけが理由ではなかった。やはり同じボディを共用する商用バンがなく、あくまで
「ステーションワゴン専用ボディだった」
ことが大きな理由だったと個人的には理解している。
スバル・レガシィ・ツーリングワゴンのヒットは、日本車全体の勢力図のなかでステーションワゴンの存在を大きく拡大する上で極めて大きな役割を果たした。そして他メーカーにおいても同様の性格を備えたステーションワゴンが復活するきっかけともなった。
こうした流れが、その後のスポーツタイプ多目的車(SUV)誕生の理由となったことはいうまでもないだろう。
2003(平成15)年12月、スバル・レガシィは販売開始からおよそ15年で通算100万台の販売台数を達成した。この時点でレガシィは既に4代目に入っていたが、依然としてツーリングワゴンは人気モデルだった。
ちなみに100万台の販売台数の内訳はというと、セダンが約23万台に対してツーリングワゴンが約77万台というもの。総販売台数において
「約8割」
がツーリングワゴンだったという事実は、それまでの日本車にはあり得ない割合だったといって良いだろう。
しかし時代の流れというものは移り行くものである。レガシィ・ツーリングワゴンは後にスバル・レヴォークとその名を改めることとなる。そのレガシィも現行モデルは北米市場向けのセダンしか残っていない。
クルマの世界におけるヒットモデルというものは多くの場合意外に短命だ。モデルチェンジを重ねることができればある意味成功。それすら乗り越えることができずに整理されてしまうモデルも多い。
そうしたなか、デビュー以来レガシィ・ツーリングワゴンの名称が消滅する2013年までの24年間に渡ってスバルの屋台骨を支え続けたことは称賛に値する。その全盛期がある種の社会的ブームに支えられたがゆえであっても、その価値が薄れるという話ではない。