ステーションワゴンの逆襲! スバル「レガシィ・ツーリングワゴン」がバブル期の若者に与えた絶大インパクトとは【連載】90’s ノスタルジア・オン・ホイールズ(4)
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時代の転換期とスバルの決断

ところが、バブル経済全盛期の1989(平成元)年。ある1台のステーションワゴンが登場したことで状況は大きく変わることとなる。その1台とは
「スバル・レガシィ・ツーリングワゴン」
である。
レガシィは当時経営難にひんしていたスバルが社運を賭けて投入した期待のニューモデルである。バリエーションはオーソドックスなセダンとステーションワゴン。このワゴンは実用性とともに優れた動力性能を掲げていたのが特徴だ。
レガシィは新設計を行う上で、フルタイム4WDを基本としたメカニズムが投入されていた。折しも時代は1980(昭和55)年に登場したアウディ・クワトロの影響で、それまでのオフロード4WDとは目的自体が異なるオンロードでも安全で速い全天候4WDが大きな注目を集めていた。
スバルもレガシィの先代に当たるレオーネでフルタイム4WDを1987年から導入していたものの、ベースとなったレオーネの不人気はいかんともしがたく、せっかくのメカニズムを生かし切れていなかった。
恋愛映画の影響と新たな需要

1987(昭和62)年.日本ではとある映画が大ヒットし、その影響でウインタースポーツブームが起こる。その映画とは
「私をスキーに連れてって」
である。この映画では、トヨタのフルタイム4WDモデルであるセリカGT-FOURが劇中車として大活躍することとなる。
ちなみにスキー関係者の間では、以前からレオーネのツーリングワゴン4WDは雪道でも安全なクルマとして地道な信頼を集めていた。
スキーを中心としたウインタースポーツブームは、この後もバブル経済の拡大とともに一層盛んとなった。同時に雪道でも安全なクルマとしてフルタイム4WDは新車を購入検討する上での大きな動機となって行く。
そうしたなか、満を持して投入されたレガシィ・ツーリングワゴンは、時代の流れに見事乗ることに成功した。最新のフルタイム4WD。優れた動力性能。レジャーに使い勝手の良いワゴン。何よりも内外装のデザインが一新されたことで、それまでのレオーネにはなかった
「若い世代への強力な訴求力」
があった。