地元住民は大迷惑! 「SNS映え」のために車道で写真撮影、なぜトラブルが絶えないのか

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“SNS映え”と交通はとかく相性が悪い。SNSの普及やスマートフォンのカメラ性能の向上により、世界各地でこのような状況が生まれている。解決できるのか。

富士吉田市の“映え”スポット

街並みでカメラを持つ女性(画像:写真AC)
街並みでカメラを持つ女性(画像:写真AC)

 山梨県東南部に位置し、「富士山に最も近いまち」として知られる富士吉田市。そんな同市の本町2丁目交差点が“SNS映え(以下、映え)”スポットとして現在注目を集めている。昭和感の漂うレトロな商店街越しの富士山が“映え”るというのだ。

 ただ、それにともない新たな問題も発生している。観光客が道路の真ん中に出て富士山を撮影している。富士吉田市ではウェブサイト上で

「撮影に集中する余り、車道に出て撮影するなど大変危険な状態が見られます。交通量が多い道路のため、車道に出ての撮影は交通事故の原因となりますのでお止めください」

と注意喚起している。

 さらに、本町2丁目交差点に警備員を配置。いわずもがな、“映え”と交通はとかく相性が悪いのだ。

交通との相性が悪い理由

“映え”スポットのイメージ(画像:写真AC)
“映え”スポットのイメージ(画像:写真AC)

 SNSの普及やスマートフォンのカメラ性能の向上により、世界各地でこのような状況が生まれている。

 なぜ“映え”と交通は相いれないのか。“映え”る写真を撮りたい人にとって、撮影スポットは重要だ。しかし、道路を利用する人にとっては、通行の妨げになる行為は迷惑でしかない。同じ道路を利用する人でも、

「目的によって重視するポイント」

は異なるからだ。

 さらに、地元住民にとっては日常的な場所でも、ある日突然“映え”スポットになり、人が集まることもある。何気なく訪れた人が写真を撮ってSNSにアップすると、それが話題となり、大勢の人が撮影スポットに押し寄せる。もちろん、撮影スポットは撮影用に整備されているわけではないので、トラブルが発生してしまう。

 撮影する人は交通法規やマナーを守ることが大前提だが、“映え”と交通は両立しないのが現実だ。

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