地元住民は大迷惑! 「SNS映え」のために車道で写真撮影、なぜトラブルが絶えないのか
“SNS映え”と交通はとかく相性が悪い。SNSの普及やスマートフォンのカメラ性能の向上により、世界各地でこのような状況が生まれている。解決できるのか。
“映え”と交通の今後

このままでは“映え”と交通はけんか別れになりそうだが、互いを有効活用した事例もある。北海道の旭川市と富良野市との間にある美瑛(びえい)町がそうだ。美瑛町は、見渡す限り波打つ丘陵がパッチワークのように続く風景が人気の“映え”スポットとなっているが、観光地周辺の道路では路上駐車や横断、私有地への立ち入りなどの問題に悩まされてきた。
美瑛町が観光動態調査を行ったところ、丘陵地の景観が「農地」であることの認識不足が問題であることがわかった。また、観光による問題の多くは観光地ではなく、農地の周辺で起きていることも明確に理解した。そこで美瑛町は、「観光と農業の融合」を目指す「美瑛町観光マスタープラン2020」でこの問題に取り組むことにした。
美瑛町のウェブサイトでは、丘の風景が農地であることを観光客に伝えている。農地に立ち入る際にどのような問題が発生する可能性があるのかをわかりやすく説明し、正しい撮影マナーについても親切に案内している。
観光マスタープラン(基本計画)によると、撮影スポットの整備や有料駐車場の整備も計画に盛り込まれている。さらに、町内のほかの観光地も含めて、町を訪れる観光客の数をコントロールする計画も立てられている。もちろん、観光マスタープランの実現には、時間と農家や町民の理解と協力が不可欠であることは、美瑛町も認めている。