地元住民は大迷惑! 「SNS映え」のために車道で写真撮影、なぜトラブルが絶えないのか
“SNS映え”と交通はとかく相性が悪い。SNSの普及やスマートフォンのカメラ性能の向上により、世界各地でこのような状況が生まれている。解決できるのか。
農家の視点を伝える看板

こうした町の取り組みに合わせて発足したのが「畑看板プロジェクト」だ。地元農家の思いがダイレクトに伝わる看板を立てようというもので、2019年はプロジェクトの核となる四つの撮影ポイントに看板が設置された。看板には「立ち入り禁止」とは書いていない。ロケ地がどんな土地なのか、美しい景観を生み出す農家の視点を知ってもらうのが狙いだ。
さらに面白いのは、QRコードが付いていて、農家の個人的なSNSや販売サイトにアクセスできるようになっていることだ。その風景を美しいと感じた観光客は、QRコード決済を使って「投げ銭」ができる。景観の保全と農家への還元を考慮したシステムだ。
日常的な風景が“映え”によって突然観光地化することで、“映え”と交通の不和という問題が発生する。単に禁止するだけではイタチごっこであり、結局は“映え”スポットの消滅につながる。
美瑛町や畑看板プロジェクトのような取り組みが広がれば、犬猿の仲にあった“映え”と交通の融合が実現するかもしれない。観光客が“映え”スポットを楽しみ、観光資源が活用され、住民が安心して暮らせるようになれば、最高の結果である。