昭和レトロな「アーケード商店街」を復活させるためには何が必要か

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日本のアーケード街の多くは、昭和の高度成長期に完成した。当時としては革新的であり、多くの商店街が導入を競った。しかし、現在はシャッターを閉めたままの店が多く、昼間でも薄暗い商店街も少なくない。

リノベーションの先駆け

福岡県北九州市の魚町サンロード商店街。アーケード撤去後の通り(画像:中小企業庁)
福岡県北九州市の魚町サンロード商店街。アーケード撤去後の通り(画像:中小企業庁)

 こうした施策に先駆けたのが、東京都中央区の人形町商店街である。

 下町の繁華な商店街であった人形町は、戦後いち早く復興し、1951(昭和26)年に都内でも戦後初のアーケードを設けた。しかし、1980年代になると、アーケードの維持費が毎年のようにかかり、歩道が暗くなるという問題が浮上し、撤去論が出てきた。こうして商店街では1986年にアーケードを撤去し、商店街のリノベーションに踏み切ったのである。

 この際、道路の根本的な見直しが行われた。電柱は撤去され、歩道部分は幅4m半からさらに約2m拡幅され、御影石を敷き詰めた。また、商店街に沿って約80本の街路樹が植えられた。結果、現在の人形町商店街は住民の生活に密接した店舗も多く残り、にぎわいを続けている。

 福岡県北九州市の魚町サンロード商店街は、アーケード撤去後のリノベーションの成功例として知られている。この商店街では、多くの店舗が廃業し、アーケードも老朽化していたため、訪れる人が減少していた。

 そこで、2013年に商店街はアーケードの撤去を決定した。撤去後、歩道のカラー舗装化を行い、「歩いて楽しい公園のような通り」をテーマに整備が施された。さらに、国家戦略特区の認定を受け、道路上での飲食や物販に関する規制が緩和された。

 この規制緩和の結果、路上でのイベントが増加し、商店街は再びにぎわいを取り戻した。このような成功例が、アーケード撤去を加速していることは想像に難くない。

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