テスラが「航続可能距離」を水増し? ロイターが7月下旬報道、公式見解ナシで結局何だったのか

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2023年7月27日、ロイターは衝撃的なリポートを発表した。それはテスラが自社の製品である電気自動車(EV)に対して行っていた不正行為疑惑についてだ。

結局問題はあったのか

EV充電ステーション(画像:写真AC)
EV充電ステーション(画像:写真AC)

 結局問題はあったのか、なかったのか。

 今に至るまで情報の精度という意味では、混沌(こんとん)としている。それでは具体的な問題の本質はどこにあったのだろうか。根本原因は、当初の航続距離演算アルゴリズム操作にあったといえるだろう。

 リークした前出の人物によれば、アルゴリズム操作の方法は、フル充電状態から走行開始からしばらくの間はバッテリーの使用量を実際よりも低く演算処理する。すなわちその段階での走行可能距離は実際よりも長めに表示するというもの。これは車両の総合性能の高さをアピールすることが目的だった。

 しかしそのままではさらに走行距離が進んだ場合、表示上は走行可能距離を残した状態で電欠に至る危険が出てくる。そこでテスラは、バッテリーの残量が50%を切った段階で、走行可能距離をより実際のものに近い距離に表示を変える演算処理を行っていたという。

 ならば実際にダッシュボードの表示はドライバーの目にどのように映ったのか。要するに走りだしてしばらくはある程度のレベルを維持していた走行可能距離が、バッテリー残量50%を切った時点から、実際に走行可能と思われる距離まで急激に減るという症状だった。

 これは、たとえ原因がコンピューターの演算上のこととはいえ、ユーザーが「どこかが故障したのかも」と思っても仕方がないことである。このことに不安を訴えたユーザーの不安な心情はもっともであり責めることはできない。

 実際の走行可能距離については当初の設計から大幅に減っていたわけではなかった。あくまで表示上の経過数値に問題があったということである。要するに、テスラ側の余計な操作でユーザーの誤解を招いたというのがことの真相である。

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