テスラと韓国政府が急接近? ユン大統領ギガファクトリー誘致に前向きも、原材料確保がネックか 国内メディア論調も真っ二つの現実
韓国のユン・ソクヨル大統領は、国賓として訪問中の米国でテスラのイーロン・マスクCEOと面談を行った。大統領は過去にもマスクCEOと直接交渉を行い。そこでは好感触を得たともいわれている。
面談は4月末開催
韓国のユン・ソクヨル大統領は2023年4月末、国賓として訪問中の米国でテスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)と面談を行った。
ここでの主要な話題は、テスラの「ギガファクトリー」の韓国内への誘致だったといわれている。
ギガファクトリーとはテスラが要所に建設している電気自動車(EV)用リチウムイオン電池および関連機器の大規模製造工場である。
いって見れば、ある意味テスラの屋台骨を根本から支える最重要施設であるといっても過言ではない。
現在は北米カリフォルニア、同ネバダ、ドイツ/ベルリン、中国/上海の各施設が稼働しており、続いてメキシコでの建設も決定したといわれている。
建設で重視されること
これらのファクトリーは、それぞれに地勢的な意味があっての建設だった。カリフォルニアとネバダは北米での主要拠点。ベルリンは欧州での拠点。上海はアジアでの拠点。メキシコは米国との自由貿易協定(FTA)締結国であり、北米拠点を補完する存在ということである。
この上、テスラがギガファクトリーを建設するなら、
・新規開拓が期待できる市場に近い地域である
・依然として調達に不確定要素が多いバッテリー原材料の入手が安定かつ安価に望める
ことが重視されるだろう。
もちろん、
・電力、水、ガスといった基本的なエネルギー供給が安定している
・近隣に技術的に洗練された下請け企業が多数ある
・税制その他で政府からの優遇が期待できる
・十分な就労者が長期的に安定確保できる
・労使関係が良好でストなどの労使紛争の危険性が少ない
ことも重要だろう。