ドラレコ依存社会に潜む罠! 「絶対安全」という自覚なき勘違い、その正しい付き合い方を考える

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自分の身に降りかかってくるかもしれないアクシデントへの対応として、ドライブレコーダーはもはや欠かせない車載機器になりつつある。一方、取り付けたばかりに“妙な安心感”を生んではいないか。

ドラレコ普及率「5割超」

ドライブレコーダーのイメージ(画像:写真AC)
ドライブレコーダーのイメージ(画像:写真AC)

 クルマを購入するときに必ずといっていいほど勧められるのがドライブレコーダーだ。それほどまでにドライブレコーダーの普及は進んでいる。

 2022年6月、パイオニアが20~60代のマイカーを保有している男女1000人に行った調査によれば、ドライブレコーダーの普及率は

「54.5%」

と半数を超えている。いつ自分の身に降りかかってくるかもしれないアクシデントへの対応として、ドライブレコーダーはもはや欠かせない車載機器になりつつあるといっていいだろう。

 一方でドライブレコーダーを取り付けたばかりに、妙な安心感を生んでしまっていることも推察できる。ここではそんな

「ドライブレコーダー依存社会」

について考えてみたい。

ドラレコの機種さまざま

20代~60代の車を保有している男女1000人を対象に行った、「現在設置している車載機器」に関するアンケート結果(画像:パイオニア)
20代~60代の車を保有している男女1000人を対象に行った、「現在設置している車載機器」に関するアンケート結果(画像:パイオニア)

 そもそもドライブレコーダーの役割は、走行中の周囲の状況を映像と音声で記録することにある。そのため、ほとんどのドライブレコーダーは、エンジンをスタートさせると自動的にカメラが起動して、録画が始まる仕組みとなっている。

 カメラは前方だけのものから前後2カメラ、360度カメラなどさまざまで、最近はこれに車内用としても赤外線カメラを別に備える機種も登場している。

 簡単にそれぞれの特徴を述べると、前方カメラ型は進行方向だけを対象としており、左右からの飛び出しなどにも対応するためにも画角はできる限り広い方がいい。前後2カメラ型の場合は、前方こそ画角は広い方がいいが、後方用カメラは後続車の動きを捉えるためにも逆に画角は少し狭い方が実用的だ。

 360度カメラ型は取り付けた位置を中心とした360度を撮影できるが、全体に解像度は低く、特に後方を撮影するには専用カメラを組み合わせるのがお勧めだ。

 赤外線カメラは夜間など暗い場所でも撮影できるカメラで、車内用に向けて設置することで、車内や窓越しで発生するトラブルに対応できる。ただし、このカメラは運転席位置に取り付けるため、360度型カメラと同様、後方の状況まではカバーできない。別途、後方専用カメラが必要になる。こうした点に注意した上で最適な1台を選ぶといいだろう。

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