ドラレコ依存社会に潜む罠! 「絶対安全」という自覚なき勘違い、その正しい付き合い方を考える

キーワード :
,
自分の身に降りかかってくるかもしれないアクシデントへの対応として、ドライブレコーダーはもはや欠かせない車載機器になりつつある。一方、取り付けたばかりに“妙な安心感”を生んではいないか。

「通信型ドライブレコーダー」の可能性

ドライブレコーダーのイメージ(画像:写真AC)
ドライブレコーダーのイメージ(画像:写真AC)

 これを防ぐにはカードを

・耐久性の高いものにしておく
・定期的にカードのフォーマットを実施しておく

ことがお勧めだ。完全に記録エラーが防げるわけではないが、少なくとも定期的にカード状態をチェックすることでエラー発生を未然に軽減することができるのだ。

 それとドライブレコーダーの今後の姿として、

「通信型ドライブレコーダー」

の普及に期待したい。販売されているドライブレコーダーの大半は、映像を本体内のメモリーカードに記録する、いわゆるスタンドアローン型となっている。カーナビと連携するタイプもあるが、それにしても記録はメモリーカードに行われることに違いはない。

 しかし、こうした映像は事故などで車両火災が発生するとその記録までも失われてしまうが、これが通信型であれば、アクシデント発生時にその映像が通信でクラウドに自動送信され、車両が燃えるなどして損傷を受けてもデータはサーバーに残せる。

 また、アクシデント時の映像だけを通信で送って利用者は映像を取り出せないようにしておくと、ユーザーは映像の改変ができなくなり、データの証拠能力を高めることにもつながる。

 こうした対応はすでに一部のレンタカー会社で実施されており、前述した車両火災時の映像保存も踏まえれば、これこそがドライブレコーダーの

「本来の姿」

ともいえるのではないか。実際、損害保険会社で特約プランとして採用されており、走行中のデータを元にしたリスク計算で保険料を安くすることも可能となっている。

 もちろん、通信を使うことに対するサイバーセキュリティーへの不安もゼロではない。しかし、コネクティッド化が進むなかで、そのセキュリティーレベルはおのずと上がっていくし、それらはサービスを提供する会社に委ねるしかないのも確かだ。個人的にはそういった状況も含め、通信型ドライブレコーダーは今後普及していくのが理想的と考えている。

全てのコメントを見る