コンテナ市場の覇権争い 近年「リース会社」が集約し始めているワケ
世界における海運会社のコンテナ保有のシェアは、2021年時点で43.8%である。リース会社が60%弱で海運会社を少し上回る。
集約が進んだ背景

コンテナリース会社の集約が進む背景には、2010年代におけるコンテナ海運市況の悪化と、そのなかで進んだコンテナ海運会社の集約とアライアンス(企業間の提携)の再編が大きなひとつであると考えられる。
2010年代に起こった急速な市況悪化によって、世界の主要コンテナ船社は大幅な赤字に苦しんだ。各海運会社は自分たちと関係の近い船社や同じアライアンスにいる船社との間でグループ化を進め、市況が悪化しても大手に対抗できる規模の確保を模索した。
リース会社にとって顧客であるコンテナ船社の規模が大きくなると一社当たりで取り扱うコンテナの量が多くなる。また、コンテナの返却や修理のための世界各地にコンテナデポを設置することや、マーケティングやオペレーションの拠点などを拡大する必要も出てくる。そのため、規模を拡大して、経営効率を向上させる必要がある。