バッテリーEVはまだまだ“買い時”ではない、これだけの理由 まず考慮すべきは「総所有コスト」である

キーワード :
,
BEVのバッテリーは車両価格の30~40%を占めるが、ICE車とのコストの違いはそれだけではない。総所有コストという指標がある。今回はこれを解説する。

英自動車試験団体の懸念

劣化または破損したセルを検出し交換すれば、最低限の費用でバッテリーパックの再生が可能(画像:Automotive Cells Co.)
劣化または破損したセルを検出し交換すれば、最低限の費用でバッテリーパックの再生が可能(画像:Automotive Cells Co.)

 しかし、技術は進歩する。

・バッテリーパックではなく電池セルの交換
・NIOはバッテリー交換サービスを推進
・BEVに使えない劣化バッテリーを再生可能電力用蓄電池として再利用
・トヨタとゼネラルモーターズも一体構造の採用を計画しているが、吉利汽車の一体構造は補修が可能で、追加の修理費用を必要としない

 英国の自動車試験団体であるサッチャム・リサーチの報告書では、

「自動車保険業界は、BEVの大規模導入に必要な、修理技術、訓練と技能、コスト等への適応が不十分で、多くのBEVが修理不可能となっている。バッテリーが高価で、持続可能な生態系に貢献しない状況が続けば、BEV市場は成熟する前に閉ざされる」

と懸念している。

 つまり、今日のBEVは“まだ買い時ではない”。TOCが手頃な価格になり、修理技術と充電ネットワークが整うまで待つのが賢明だろう。

全てのコメントを見る