テスラ「一人勝ち」は単なる“BEV盲信”ではない! 大規模リコール発生も、改めて知るべき製品パフォーマンスという基本情報

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先日、大規模リコールが発表されたものの、好調なテスラ。2022年の生産台数は世界で136万台超となった。これはマツダの同年の生産台数、約109万台を大幅に上回っている。

販売好調も、リコール発表

2023年3月30日、高陽市のKINTEX展示場で行われた「2023ソウルモビリティショー」のプレスプレビューで、テスラモデルXを眺める来場者(画像:AFP=時事)
2023年3月30日、高陽市のKINTEX展示場で行われた「2023ソウルモビリティショー」のプレスプレビューで、テスラモデルXを眺める来場者(画像:AFP=時事)

 テスラの販売が好調だ。2022年の生産台数は世界で136万台超となった。これはマツダの同年の生産台数、約109万台を大幅に上回っている。

 電気自動車(EV)大国といわれる中国では、この5月に2019年1月から2023年4月までの4年3か月間に販売されたテスラ車110万4622台に対してリコールが発表された。その内容は、

・回生ブレーキ選択
・アクセルペダルの警告機能

に関するものだという。

 リコールそのものは、今後も推移を見守らなければならないが、中国でも着実に年間20万台以上をこの4年間で販売していたことがわかる。

 2015年以降、ドイツではメルセデス、BMW、フォルクスワーゲンの3メーカーがいずれもバッテリー式電気自動車(BEV)を販売し、ボルボやルノーもそれに続く。日本でもレクサス、日産も大きくBEV化にかじを切っている。4月の上海モーターショーではBEVで急成長する中国が、日本の輸出台数を上回るのもそう遠くないと思われる勢いだ。

 テスラ「モデルS」が最初に納車されたのは2014年だが、同年に日本で販売を開始した水素をエネルギー源とする燃料電池車(FCV)とは大きな開きとなってしまった。

 テスラの現在の販売数を支えているのは中国製バッテリーの搭載によって大きくコストダウンした「モデル3」「モデルY」だが、価格だけではこの好調を支える理由にはならないのではないか。

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