メルセデスがステランティスとトタルのバッテリーJVに参画 欧州最大の連合を形成
欧州最大のEV向けバッテリー生産能力を確立へ
メルセデス・ベンツは2021年9月、ステランティスとトタルエナジーズのバッテリー製造合弁会社であるオートモーティブ・セルズ・カンパニー(ACC)に参画することに合意した。合意内容は、ACCの電気自動車(EV)向けバッテリー生産能力を2030年までに少なくとも120GWhに引き上げることだ。
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メルセデスは技術および生産ノウハウをACCに提供する。あわせて、ACCの3分の1の株式を引き受け、ステランティス、トタルエナジーズと対等な出資関係となる。
ACCは、2020年に欧州最大のEV向けバッテリー生産能力を持つことを目標に掲げ、ステランティスとトタルエナジーズが仏独および欧州の当局の支援を受けて設立した合弁会社だ。仏南西部のヌーヴェルアキテーヌに研究開発センターと試験施設を置く。
今回のメルセデスの参画によって、バッテリー産業の拡大とACCのプロジェクトのメリットがより明確になり、プロジェクトは今後さらに強化される見通しだ。
ACCの目的は、最高レベルの品質と最小の二酸化炭素(CO2)排出量を維持しながらの、安全性・性能・競争力を重視したEV用バッテリーセルおよびモジュールの開発・生産である。ACCのEV向けバッテリー生産に対し、補助金や出資などを合わせて、これまで70億ユーロ(約9200億円)以上が投資されている。欧州最大のEV向けバッテリー生産能力を確立することによって、欧州におけるモビリティの次世代エネルギーへの移行に対処し、EV産業の重要なコンポーネントの安定供給を確保する。
トタルは5大石油メジャーの一角をなす世界最大級の仏系エネルギー企業で、今回のプロジェクトにはトタルエナジーズ傘下のサフトが参画する。サフトは、バッテリーやバッテリーシステムを提供する100年以上の歴史を持つ企業である。