メルセデスがステランティスとトタルのバッテリーJVに参画 欧州最大の連合を形成

キーワード :
, , , ,
メルセデス・ベンツが、ステランティスとトタルエナジーズのバッテリー製造合弁会社であるオートモーティブ・セルズ・カンパニーに参画する。世界でEV向けバッテリー業界の合従連衡が進む中、欧州最大のバッテリー生産連合が誕生する。

独仏バッテリー連合を形成

 今回の合意は、仏系のPSAと伊系のFCAの合弁であるステランティスと、世界的な資源メジャーである仏系のトタルの合弁事業に、メルセデスが合流した形だ。

 欧州最大のバッテリー工場を目指すACCに、3社が同じ比率でシェアホルダーとなり、両国政府からの支援も受けながら本気で取り組む姿勢がこの体制に現れている。

 車載用バッテリーはスケールメリットが大きく表れる製品だ。多く作るほど単価は下がるため、バッテリー生産に関する合従連衡が世界的に進んでいる。

 また同時に、車載用バッテリーは“地産地消”が原則だ。どの自動車メーカーも市場ごとにバッテリー生産供給体制を確保しようと躍起になっている。ゆえに今回のACCは、PSA・FCA・メルセデスの欧州市場向け車両のバッテリー供給元として重要な役割を果たすことになるだろう。

関係者のコメント

 ACCの最高経営責任者(CEO)であるヤン・ヴィンセント氏は、「メルセデスが新たに株主として当社に参画することはACCにとって重要なマイルストーンだ。メルセデスが当社の技術ロードマップと製品競争力を信任することで、ACCのビジネスの可能性がさらに強化され、当社が意欲的に取り組んでいる成長計画が実証され、持続可能な電気の未来に貢献することができるだろう」と述べた。

 ダイムラー兼メルセデスCEOのオラ・ケレニウス氏は、「当社の意欲的な変革計画の推進によって、今回の投資はカーボンニュートラルへの戦略的マイルストーンとなっている。ACCとバッテリーセルとモジュールを欧州で共同開発し、効率的に生産していく。また今回の新たなパートナーシップにより、当社は供給を確保し、スケールメリットを活用して優れたバッテリー技術を顧客に提供できることを期待しており、電気の時代であっても、欧州が自動車産業の拠点とすることを確約する。当社を迎え入れてくれたACCは、バッテリーセルの設計・製造における欧州の産業競争力を支えるため、欧州拠点の生産能力を2倍以上にすることを目指している」と述べた。

 ステランティスCEOのタバレス氏は、「ACCのリーダーシップを加速するという当社の目標を共有する戦略的パートナーとしてメルセデスを歓迎する。当社は電動車戦略を全速力で前進させている。今回の発表は、自動車産業の先頭に立つという当社の計画における次の段階であり、傘下にある14のブランドは、顧客の要求を満たすクラス最高のEVソリューションを提供することに取り組んでいる。ACCでも当社が共有している技術的専門知識と製造面での相乗効果を活用し、当社が最も効率的で、手頃な価格で、持続可能な方法で世界の動きをリードすることを証明できるだろう」と述べた。

 トタルエナジーズ会長兼CEOのパトリック・プイヤネ氏は、「メルセデスをACCの新たなパートナーとして迎え入れたことは非常に喜ばしい。メルセデスの参画によって、ステランティスと2020年に共同で実施した取り組みの信頼性、および欧州最大のEV向けバッテリー生産能力を持つことを明確に支持していることが証明された。当社は、あらゆるスキルを結集してモビリティの持続可能な発展に貢献していくつもりだ。今回の新たなステップによって、当社は広範なエネルギー企業へと変化し、EV分野における当社の影響範囲が拡大していくと考える。当社は、欧州におけるEVの力強い成長に対応するために、子会社のサフト社が有するバッテリーの専門知識とパートナーの産業ノウハウを活用していく」と述べた。