意外と知らない? スズキがインドで「4割強」のシェアを独占している地道すぎる理由
スズキの車がインドで圧倒的シェアを誇っているのをご存じだろうか。1980年代インド政府が「国民車構想」を打ち出した際、インドの市場に日本からスズキが参入することになったのがその始まりだ。
インドで圧倒的シェアを誇るスズキの車
スズキの車がインドで圧倒的シェアを誇っているのをご存じだろうか。1980年代インド政府が「国民車構想」を打ち出した際、インドの市場に日本からスズキが参入することになったのがその始まりだ。
スズキは1982年にインドの国営企業マルチ・ウドヨグ(現マルチ・スズキ・インディア)に出資し、翌年から四輪車の生産を開始した。日本企業にとって未知の領域であったインド市場で、スズキは得意とする低価格の小型車両を武器として、インドのニーズに沿った車の製造やサービスに取り組んだのだ。
市場の声を商品やサービスにしっかりと組み込む作業には多大な労力を要するが、スズキはインドという新しい土地で一歩一歩、地道に積み上げていった。徹底して地域に寄り添う企業努力の積み重ねで信頼を勝ち取っていき、結果、スズキはインドの乗用車市場でシェアの50%超を占めるほど成長を遂げた。
インドで確固たる地位を築き上げたスズキだが、インド政府による新たな方針の決定を受け、スズキ1強だったシェアは現在50%を割り込んでしまう事態に。なぜ突如として牙城が崩れてしまったのだろうか。