サイクルスポーツ人口10年で半減も 地方自治体が「自転車観光」にすがりつく根本理由
近年、サイクルツーリズムが地方自治体で推進されている。その背景にはいったい何があるのか。
サイクルスポーツ人口は減少傾向

2010年代にはそのようにライフスタイルに自転車を取り入れたり、ロードレースなどの自転車競技に興味を持ったりする人も増えて、自転車ブームが起きている。
2010年前後からツール・ド・フランスで日本人選手が活躍しはじめ、ロードレースが注目を集めるようになったことや、ロードレースを扱ったコンテンツが大ヒットとなったことなどが契機となり、幅広い層が自転車に興味を持つようになった。
現在はブームも一段落しているものの、ひと昔前と比較すれば街中をロードバイクで走る人がよく目に留まり、確実に自転車を利用する人が増えたと感じられる。
しかし、同じくレジャー白書によれば、2021年のサイクリング・サイクルスポーツの参加人口(対象となる余暇活動を1年間に1回以上行った人口、推計値)は長期的な減少傾向にあり、10年間で約半減している。ライフスタイルに自転車を取り入れる人は増え、サイクリストも一定数は存在するが、
「国内におけるサイクリングレジャーが拡大している」
という機運はあまり感じられない。
ブーム期にはサポート施設として、空気入れや修理ができるサイクルステーション、サイクルホテルなどを開発する地域も見られた。また、サイクリングロード沿いの一般の飲食店などではサイクリストの集客を目指し、駐輪のためのサイクルラックを導入した施設も見られた。しかし、コロナ禍以前からその集客の期待も薄らいできている。
では、なぜ地方自治体においては今もサイクルツーリズムに力を入れているのだろうか。