新横浜線開業も さっそく懸念される日吉・綱島の「武蔵小杉化」、人口急増でまた“改札行列”にならないか
相模鉄道と東急電鉄が直通する「新横浜線」が3月18日、開業した。そんな同線だが、成否を握るのは新線を契機とした「再開発ラッシュ」である。
これから増加する自転車対策
渋滞が必然の綱島・日吉エリアでもっとも目立つ移動手段が自転車だ。
このエリアのマンションや新住民向けの建売住宅は駅から徒歩10分以上離れた東海道新幹線の東側にまで分布している。そのため、通勤通学で駅を利用するには自転車が欠かせない。
ところが、駅周辺の公共駐輪場は現状でも十分ではなく、かなり離れたところにもわずかなスペースを確保して供給されているだけだ。
新綱島駅では土地の確保が困難なためか、北口に地下機械式の駐輪場を建設中だ。今後、住民の増加は加速するが、そうした場合に駐輪場は十分に確保できるのか。再開発においては、その確保が大きな課題となるだろう。
また、新綱島駅の改札数も気になる。新綱島駅は南北ふたつの地上出口に対して改札は1か所。綱島駅に比べて自動改札機は少ない。急激な人口増が発生した武蔵小杉では、朝のラッシュ時に武蔵小杉駅の改札を通るための行列が常態化しているが、この駅もそうならないとは限らない。
急激な人口増加に対して、インフラが追いつくことは容易ではない。今後も人口増が予想される以上、改札の動線と駐輪場は過剰なほど整備しておいたほうがよい。できれば道路の拡幅も急ぎたい。それが、新横浜線開通で発展が期待されるエリアの取り組むべき課題だ。