街全域「最高時速30km」が世界の新標準? 環境・安全を両立する交通政策をご存じか【連載】牧村和彦博士の移動×都市のDX最前線(10)

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交通事故による重傷化を未然に防ぐため、都市全域を最高速度30km/hとする政策が世界各地で採用され、高い効果が続々と報告されている。ロンドンの状況を中心に解説する。

誰もが見られるロンドンの交通事故状況

ロンドンの交通事故ダッシュボード(画像:ロンドン交通局)
ロンドンの交通事故ダッシュボード(画像:ロンドン交通局)

 オープンデータ化が進んでいることで有名なロンドンは、交通事故分野でも同様だ。市内の交通事故の状況を一目で把握できるダッシュボードをウェブサイトで公開し、過去からさかのぼっての傾向を誰もが知ることができる。

 例えば、過去6年半の交通事故特性を示したダッシュボードでは、重傷度による発生件数、性別の特徴、年齢別の特徴、交通手段別の特徴、エリア別の特徴などが一覧で可視化され、自分の知りたい事項をクリックするだけで、さらに詳細が把握できるようユーザーインターフェース(UI)も工夫されている。

 それ以外にも月別の傾向、曜日別の傾向、時間帯別の傾向のダッシュボード、発生地点が把握できるダッシュボードなど、7種類のダッシュボードを公開している(2023年3月時点)。

 さらに驚くことに、1件ごとの事故明細がダッシュボード上に公表されており、いつ何時に、どの通りで、どの交通手段とどの交通手段がどのような事故を起こしたか、重傷度合い、その時の気象状況、路面状況と合わせ、サマリーも確認できる。自分自身で交通事故の最近の傾向を知ることができ、事故を身近な事として感じてもらう意識啓発としても、大切なことだろう。

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