山形県の田舎町に「EV・自動運転」専門大学が誕生 一体なぜこんな場所に? ニーズの深淵をのぞいてみた
2023年春、山形県の飯豊町に誕生する新設校「電動モビリティシステム専門職大学」。電気自動車や自動運転の技術開発者を輩出するための教育機関はなぜ今開校するのか。
環境とヒトに配慮した技術開発
住民らの努力の甲斐もあって、2017年度には政府が「バイオマス産業都市」に選出。併せて、政府から後押しされ実施した「SDGs未来都市計画」で、地域資源を活用した再生可能エネルギーの活用をより発展させている。
最終目標として、2030年までに「地域資源を活用した持続可能な地域づくり」を、地元住民と行政、地元企業やNPOなどと共同で行う計画だ。
こうした同町の環境下で、エコロジーかつ人にも優しい電気自動車や自動運転の技術開発者を育成することは、非常に意義深いと言えるだろう。
自動車業界が迎えた「大改革時代」

環境配慮の意識が高まるなか、自動車業界においても、電気自動車や水素自動車など、脱炭素を図る次世代の自動車が続々と登場している。トヨタ自動車の豊田章男会長も2018年のプレスリリースにおいて「100年に1度の自動車革命時代に直面している」とコメントしている。
こうした自動車革命のさなか、Connected/Autonomous/Shared&Service/Electricを意味する業界用語「CASE(ケース)」も一般へと浸透しつつある。元は、2016年9月開催の「パリモーターショー2016」で、ダイムラー社が中長期戦略発表の中で使用したものだった。